古来より多くの花々が愛され贈呈に使われてききましたが、日本人の好きな花ランキングのトップには
他と大きな差をつけて「薔薇の花」が選ばれたそうです。
バラの花束をもらった時の誇らしい気持ちや嬉しさは、その香りと共に生涯忘れえぬ贈り物になるのではないでしょうか?
還暦祝いや開店祝い、誕生祝いや結婚記念日などなど・・・
バラは、さまざまなシーンで活躍してくれます。
しかし、バラは長持ちさせるのに難しい花とも思われています。
すぐにしおれてしまった、まだ開ききっていないのに枯れてしまったという経験のある方も多いでしょう。
せっかくの還暦祝いや開店祝いでもらったお花なのだから、できるだけ長く楽しみたいものです。
ここでは、バラを長持ちさせる方法を紹介したいと思います。
花がすぐにしおれる原因は様々ですが
やはり摘んでから日にちがたっていても 花の冷蔵庫で長い間保管し、延命剤を入れて水を変えることもなく
無理やり保存したバラは生命力がなくなって短命となります。
受け取られた後は出来うる限り早めに下記のような処理をすることをおススメします。
その時間がない、疲れていて・・といった場合は、バケツ一杯に張った深水に花首まで浸けて
葉や茎からも給水させてください。
ラッピングや茎元に保水処理をしてあるものをはずし、最低でも2時間以上は給水させることをおすすめします。
① まず深水にてしっかりと給水させる。
バケツに張った水の底で茎の先端から1~2cm上を切る。
この時水が深い程水圧がかかり水揚げ効果が高くなります。
更にもう一度18秒後に1~2cm上を切る2度水揚げが極意です。
そして直ぐに花瓶に活けるのではなくそのまま2時間以上置きます。花に元気がない場合は一晩おきます。
自然界で十分な栄養・水分を得て育っていたバラが手元に渡るまでには、様々な刺激・ストレスがかかり
乾燥もしていますのでまずは水分補給が必要となります。
② 花瓶を食器用洗剤でよく洗い、バクテリアを一掃してから活ける。
産地直送の新鮮なばらでも、十分な水揚げをし活力を取り戻したバラでも、
活ける花瓶にカビやぬめりが残っていると水をいれたら増殖し、
バラの茎の導管を塞ぎ詰まらせてしまい、その後の水揚げができなくなりしおれてしまいます。
まずは花瓶を清潔に保ち給水力を持続させることがポイントとなります。
③ 花瓶の水の量を適量とし栄養補給もする。
飾り置く時の水が多すぎると茎が早く腐ります。茎の下から5~10cmもあれば充分です。
毎日水替えが出来る場合は5cm位。毎日はとても無理な場合は10cmが目安となります。
ただ新鮮なバラはとても水分を吸い上げますので、冬場や夏場の乾燥時期は2・3cm増量してください。
栄養補給は市販のサイダ-やコ-ラなどの炭酸飲料水が糖分も補えるのでおすすめ。アクエリアスなどでもよい。
手元にない場合は、活ける水の千分の一ぐらいの割合で極微量の砂糖・塩を加えてミネラル補給してください。
水の腐りを抑えるのには銅貨(10円玉)と、台所用洗剤か漂白剤を2.3滴水に加える併用が効果的です。
またミネラル分を含んだ備長炭などを水にいれるのもよいでしょう。
④ 置き場所は陽や風が当たるのを防ぎ、高温にならない場所を選びます。
乾燥を防ぎ水が腐りにくいようにします。
また乾燥時期には葉の裏側から水をスプレ-し、葉脈から水分補給させるのも良いです。
⑤ 花瓶の水を毎日替えることで、よりバラが長持ちします。
水替えの時、花瓶や花の茎のぬめりはキレイに取るようにしてください。
バクテリアが茎の中に入り、導管がつまって吸水力が低下してしまいます。
また茎の先端が茶色に変色していたら、その部分を水の中で切り落としてください。
毎日水を替えるのがベストですが、忙しくて毎日替える余裕がないという方もいるでしょう。
そんな方は、毎日は無理だとしても気温が高い時期は2日に1回は替える方がよいです。
尚 市販の鮮度保持剤が花ギフトに付けられてくることもありますが
その防腐成分は身体によくないものも含まれていることが多くお奨めできません。
植物も生きて酸素と共に水分を空中に拡散させます。
また花瓶の中の水も少なからずお部屋に蒸発しますので、
特に狭い部屋や幼児・病人の眠る部屋では避けたいものです。
また何らかの要因で花首が垂れてきたら、深水で2度切りし一晩置いて下さい。
大概これで元気を取り戻すはずです。
まず受け取られたら外側のラッピングをはずし、茎を刺しているオアシス(花用保水スポンジ)に水を補給します。
**その水は前述のひと手間かけたミネラル補給・防腐されている水が良い。**
また2~3日に一度は流し台やお風呂などで 花器の水がすっかり入れ替わる位水を補給し
バクテリアが発生しないようにするのがとても良い方法です。
長い間飾っていくうちにオアシスに挿してある茎も腐敗してきます。
花やグリ-ンがしおれてくる前に、オアシスから抜き変色した部分を深水で切り落とし
穴の空いてない場所に挿し直すと、より長く美しく楽しめます。
(オアシスの同じ穴に挿すと空気が入りその後水揚げできず枯れてしまうことがあるのでご注意ください)
余談の精神論となりますが、植物は気を感じています。
これは26年間バラを栽培しながら花束やアレンジメントにしてお送りしているソ-ワロ-ズが
その間に否応なく体験したことですが、いらだったりバラのそばで悪口・泣き言・怒りなどの言葉を発すると
育ちが悪くなったり、病気にかかったり、活けてあるバラが枯れてしまうといった現象が起こることがあります。
それは届けられた先でも然り。
出来うる限り花が送られて来たら、穏やかな気持ちで過ごし「 きれい うれしい しあわせ ありがとう 」
などの思いや言葉を花のみならず、ご自身や周りの方に声掛けしてみてください。
思わぬ長い間花が生き続けたり、茎から根が出てきたりすることもあります。
以上がバラを長持ちさせる方法です。
これらの方法を取り入れバラの美しさをできるだけ長く楽しんで
傍らに花のあるハッピ-ライフを愉しんでください。
尚、ソ-ワロ-ズのバラギフトには上記内容を、読み易く整理したバラ管理方法の添え書きを付けています。
贈られた方のみならず、送った方からも大変ご好評を戴いています。